「大学職員って安定してそうだけど、本当に転職していいのかな…」
「ネットで『やめとけ』って書いてあるけど、実際どうなんだろう」
大学職員への転職を考えているあなたは、こんな不安を抱えていませんか?
確かに、大学職員は「安定している」「ホワイト」というイメージがある一方で、「つまらない」「給料が低い」「やめとけ」という声も少なくありません。でも、実際はどうなのでしょうか。
この記事では、大学職員への転職で後悔する人の特徴と、逆に充実したキャリアを築いている人の違いを、実例を交えて詳しく解説します。元民間企業から大学職員に転職した人、逆に大学職員から転職した人、両方の声を集めました。
この記事を読めば、あなた自身が大学職員に向いているのか、転職すべきかどうかの判断材料が得られるはずです。
「大学職員はやめとけ」と言われる5つの理由
まず、なぜ「大学職員はやめとけ」と言われるのか。その理由を正直にお伝えします。
給料が思ったより上がらない
大学職員の給料は、確かに安定していますが、劇的に上がることはありません。
私立大学の場合、初任給は20万円台前半が一般的。30代で年収400万〜500万円、40代で500万〜600万円程度が相場です。有名私立大学なら600万〜800万円に達することもありますが、それは一部のトップ大学に限られます。
国公立大学の場合は公務員準拠のため、さらに給与水準は抑えられます。30代で年収400万円前半、40代で500万円台が一般的です。
実際に民間企業から転職した32歳の男性は、「前職では年収550万円だったのが、大学職員になって年収420万円に下がりました。ワークライフバランスは良くなったけど、正直生活は苦しくなった」と語っています。
高年収を目指す人や、成果に応じて収入を上げたい人には、物足りなく感じる可能性が高いです。
仕事内容が単調でやりがいを感じにくい
大学職員の業務は、事務処理が中心です。
学生対応、書類作成、データ入力、会議の準備、予算管理など、ルーティンワークが多く、「毎日同じことの繰り返し」と感じる人も少なくありません。
民間企業のように新規事業を立ち上げたり、大きなプロジェクトを動かしたりする機会は限られています。特に若手のうちは、与えられた仕事をこなすことが中心になります。
元IT企業から転職した29歳の女性は、「前職では自分で企画を提案して、形にする面白さがあったけど、大学職員になってからはマニュアル通りの事務作業ばかり。クリエイティブな仕事がしたい人には向かない」と話しています。
刺激や変化を求める人にとっては、退屈に感じる可能性があります。
組織が古く、変化に消極的
大学という組織は、歴史があり伝統を重んじる反面、変化に対して非常に保守的です。
新しいシステムの導入、業務の効率化、制度改革などを提案しても、「前例がない」「予算がない」「教員の理解が得られない」といった理由で却下されることが多いです。
稟議を通すのに何ヶ月もかかり、ようやく承認されても実行までさらに時間がかかる。意思決定のスピードが遅く、フットワークの軽い民間企業から来た人は、そのスピード感にストレスを感じます。
実際に大手メーカーから転職した35歳の男性は、「業務改善の提案をしたけど、1年経っても何も変わらない。前職なら1ヶ月で実行できたことが、ここでは何年もかかる。やる気を失いました」と語っています。
スピード感を持って仕事をしたい人、変革を起こしたい人には、もどかしい環境かもしれません。
教員との関係に気を遣う
大学職員の難しさの一つが、教員との関係性です。
大学組織では、教員が上、職員が下という暗黙のヒエラルキーがあります。教員の中には職員を下に見る人もおり、理不尽な要求や高圧的な態度に悩まされることもあります。
また、教員は研究や教育が本業であり、事務手続きに対する理解が乏しいことも多いです。締め切りを守らない、必要な書類を出さない、急な依頼をしてくるなど、振り回されることも少なくありません。
私立大学で5年働いた女性は、「ある教授から深夜にメールが来て、翌朝までに資料を作れと言われた。断れない空気があり、毎回対応していたら体調を崩しました」と話しています。
理不尽な要求にもうまく対応できる、ストレス耐性の高さが求められます。
キャリアアップの選択肢が限られる
大学職員のキャリアパスは、基本的に「その大学内での昇進」しかありません。
民間企業のように、他社への転職でキャリアアップを図ったり、業界を変えてスキルを活かしたりすることが難しいです。大学職員として培ったスキルは、他の業界では評価されにくく、転職市場での価値が低いのが現実です。
また、大学内での昇進も年功序列が基本で、成果や能力で評価されることは少ないです。若くして管理職になることはほぼなく、40代、50代になってようやく課長クラスになれる程度です。
実際に大学職員から民間企業に転職しようとした38歳の男性は、「10年大学で働いたけど、転職活動では全く評価されなかった。書類選考すら通らず、結局大学に残るしかなかった」と後悔を語っています。
将来的に転職を視野に入れている人、キャリアの選択肢を広げたい人には、リスクが高い選択かもしれません。
実際に後悔した人の特徴とリアルな声
では、実際に大学職員になって後悔した人には、どんな特徴があるのでしょうか。
高収入を目指していた人
年収800万、1000万といった高収入を目指していた人は、大学職員では実現できず後悔するケースが多いです。
30代前半で商社から大学職員に転職したAさん(男性)は、「ワークライフバランスを求めて転職したけど、年収が700万から450万に下がり、生活レベルを大幅に落とさざるを得なかった。子どもの教育費を考えると、転職は失敗だった」と振り返ります。
大学職員の給与体系は、頑張っても報酬が上がらないため、金銭的な成功を求める人には向いていません。
成長意欲が強く、刺激を求める人
常に新しいことに挑戦したい、スキルアップしたいという成長意欲の高い人も、大学職員の環境では物足りなさを感じます。
ITベンチャーから転職した28歳のBさん(女性)は、「前職では毎日新しい技術に触れて、自分の成長を実感できたけど、大学職員になってからは3年間同じ業務の繰り返し。スキルが全く伸びず、市場価値が下がっていく焦りを感じた」と話しています。
ルーティンワークが中心で、専門性を高めにくい環境のため、成長実感を得にくいのが現実です。
意思決定のスピードを重視する人
スピード感を持って仕事をしたい人、素早く意思決定したい人も、大学組織のスピードの遅さに強いストレスを感じます。
コンサルティング会社から転職した33歳のCさん(男性)は、「簡単なシステム導入の提案が、半年経っても承認されない。会議を重ねるだけで何も進まない。前職なら1週間で決まることが、ここでは1年かかる。このスピード感についていけない」と不満を漏らしています。
組織の意思決定プロセスが複雑で、変化を嫌う文化があるため、アクティブに動きたい人には合いません。
プライドが高く、教員との関係に耐えられない人
教員から理不尽な扱いを受けても、冷静に対処できない人は、大学職員として働き続けることが難しくなります。
大手銀行から転職した36歳のDさん(男性)は、「前職では対等な立場で仕事をしていたのに、大学では教員から見下される。年下の教員からも高圧的な態度を取られ、プライドが傷つけられた。耐えられず2年で辞めた」と語っています。
教員との関係性を割り切って対応できるかどうかが、大学職員として長く働けるかの分かれ道になります。
大学職員に向いている人・成功する人の特徴
一方で、大学職員として充実したキャリアを築いている人もいます。どんな人が向いているのでしょうか。
ワークライフバランスを最優先する人
残業が少なく、休暇が取りやすい環境を重視する人にとって、大学職員は理想的な職場です。
大学職員の多くは、定時退社が基本です。繁忙期(入試時期、年度末など)を除けば、残業はほとんどありません。有給休暇も取りやすく、夏季休暇、年末年始休暇もしっかり確保されています。
広告代理店から転職した31歳のEさん(女性)は、「前職では毎日終電、休日出勤も当たり前だったけど、大学職員になってから定時で帰れる。子どもの保育園のお迎えにも間に合うし、家族との時間が増えた。給料は下がったけど、人生の質は確実に上がった」と満足しています。
仕事よりもプライベートを大切にしたい人には、最適な環境です。
安定性を何より重視する人
収入の安定性、雇用の安定性を求める人にとって、大学職員は魅力的な選択肢です。
大学は景気に左右されにくく、倒産リスクも低いです。特に国公立大学や歴史ある私立大学は、経営基盤がしっかりしており、リストラの心配もほぼありません。
不動産営業から転職した34歳のFさん(男性)は、「前職は成果主義で、売れなければ収入が激減。常に不安だったけど、大学職員は毎月安定した給料が入る。ボーナスも確実に出る。精神的な安定が何より嬉しい」と話しています。
収入の波がなく、長期的に安心して働ける環境を求める人には向いています。
教育や学生支援にやりがいを感じる人
教育に関わりたい、学生の成長を支援したいという思いがある人は、大学職員として高い満足度を得られます。
学生相談、キャリア支援、留学サポートなど、学生と直接関わる部署では、学生の成長や感謝の言葉がやりがいにつながります。
メーカーから転職した29歳のGさん(女性)は、「就職支援の部署で、学生の相談に乗り、内定を勝ち取った時の喜びを共有できる。お礼を言われた時は、本当に嬉しい。数字ではない、人の成長に関われる仕事にやりがいを感じている」と笑顔で語っています。
社会貢献や教育への情熱がある人には、充実感のある仕事です。
穏やかな人間関係を好む人
競争の激しい環境よりも、穏やかで協調的な職場を好む人にとって、大学職員の環境は心地よいものです。
大学職員の職場は、基本的に穏やかです。成果を競い合う雰囲気はなく、協力して仕事を進める文化があります。人間関係のトラブルも少なく、ギスギスした空気はありません。
金融機関から転職した37歳のHさん(男性)は、「前職は常にノルマに追われ、同僚とも競争。ピリピリした空気が苦痛だったけど、大学職員はみんな優しく、協力的。精神的に楽になった」と話しています。
競争よりも協調を好む人には、働きやすい環境です。
長期的なキャリアを一つの組織で築きたい人
転職を繰り返すよりも、一つの組織に長く勤めたい、安定したキャリアを築きたい人には、大学職員が向いています。
大学職員は、定年まで同じ大学で働く人が多く、長期的なキャリア形成が可能です。年功序列で着実に昇進していくため、焦らず長い目でキャリアを考えられる人には適しています。
実際に国立大学で15年働いているIさん(男性・42歳)は、「転職を考えたこともあったけど、長く勤めることで人脈もでき、大学のことを深く理解できた。今は課長として、若手の育成にも関われている。一つの組織で積み上げてきたものに価値を感じている」と語っています。
じっくりとキャリアを積み上げたい人には、適した環境です。
大学職員のメリット・本当のやりがいとは
ここまでネガティブな面も含めてお伝えしてきましたが、もちろん大学職員には魅力もたくさんあります。
ワークライフバランスの良さ
これは間違いなく最大のメリットです。
定時退社が基本、有給休暇が取りやすい、土日祝日は基本的に休み。夏季休暇、年末年始休暇もしっかりあります。繁忙期を除けば、残業はほとんどありません。
子育て中の女性、介護を抱えている人、趣味やプライベートを大切にしたい人にとって、これ以上ない環境です。
雇用の安定性
大学は倒産リスクが低く、リストラもほとんどありません。
特に国公立大学は公務員に準じた待遇で、雇用の安定性は抜群です。私立大学も、歴史ある大学であれば経営基盤がしっかりしており、長期的に安心して働けます。
不況の影響を受けにくく、将来の不安が少ないのは大きなメリットです。
福利厚生の充実
大学職員の福利厚生は、一般企業と比べても充実しています。
住宅手当、扶養手当、通勤手当はもちろん、退職金制度もしっかりしています。健康保険、年金も公務員に準じた内容で、老後の安心感があります。
また、大学の施設を利用できるメリットもあります。図書館、体育館、食堂などを職員価格で使えるのは、意外と嬉しいポイントです。
教育・研究に携われる社会的意義
大学は、次世代を育てる教育機関であり、社会に貢献できる仕事です。
直接教えるわけではなくても、大学運営を支えることで、学生の成長や研究の発展に貢献しています。社会的意義のある仕事に携わっているという実感は、精神的な充実感につながります。
知的な環境で働ける
大学という知的な環境で働けることも、人によっては大きな魅力です。
最新の研究に触れられる、専門性の高い教員と関われる、学術的な雰囲気の中で働ける。こうした環境を好む人にとっては、刺激的で満足度の高い職場です。
大学職員への転職を成功させるポイント
大学職員への転職を考えているなら、以下のポイントを押さえておきましょう。
自分が何を優先するかを明確にする
転職の軸を明確にすることが、最も重要です。
年収を上げたいのか、ワークライフバランスを取りたいのか、安定を求めるのか、やりがいを求めるのか。優先順位をはっきりさせないと、転職後に後悔します。
大学職員は、年収やキャリアアップを犠牲にする代わりに、ワークライフバランスと安定性を得られる仕事です。この交換条件を受け入れられるかが、成功の鍵です。
大学の種類による違いを理解する
一口に大学職員と言っても、国公立大学と私立大学では大きく異なります。
国公立大学:給与は公務員準拠で低めだが、雇用の安定性は抜群。福利厚生も充実。
私立大学:大学によって給与や待遇に大きな差がある。有名私立は給与が高いが、競争率も高い。
また、大規模大学と小規模大学でも、業務内容や雰囲気が異なります。自分に合った大学を選ぶことが大切です。
求められるスキルを理解する
大学職員に求められるスキルは、以下の通りです。
・事務処理能力(正確性、スピード)
・コミュニケーション能力(学生対応、教員対応)
・PCスキル(Excel、Word、PowerPointなど)
・語学力(国際業務がある場合)
・忍耐力(理不尽な要求にも対応できる)
これらのスキルをアピールできるよう、準備しておきましょう。
選考対策をしっかり行う
大学職員の採用試験は、競争率が高いです。特に有名私立大学は、倍率が数十倍になることもあります。
筆記試験(一般教養、SPI、小論文など)と面接があり、しっかりとした対策が必要です。
面接では、「なぜ民間企業ではなく大学職員なのか」「大学でどんな貢献ができるか」を明確に答えられるようにしておきましょう。
転職エージェントを活用する
大学職員の求人は、一般には公開されていないことも多いです。
転職エージェントに登録することで、非公開求人にアクセスでき、選考対策のサポートも受けられます。大学職員の転職に強いエージェントを選ぶことをおすすめします。
よくある質問
大学職員への転職でよくある質問にお答えします。
未経験でも大学職員になれますか?
なれます。ただし、年齢が若いほど有利です。
20代であれば未経験でも採用されやすいですが、30代以降は経験やスキルが重視されます。特に、学生対応や事務経験がある人は有利です。
大学職員の倍率はどのくらいですか?
大学によって大きく異なります。
有名私立大学(早稲田、慶應など)は倍率50倍以上のこともあります。中堅私立大学で10〜20倍、地方の小規模大学で5〜10倍程度が目安です。
国公立大学は公務員試験に準じた選考で、倍率は10〜30倍程度です。
年齢制限はありますか?
多くの大学で年齢制限があります。
一般的には、35歳以下を対象としている大学が多いです。中には40歳まで応募可能な大学もありますが、若手採用が基本です。
どんな部署がありますか?
大学職員の部署は多岐にわたります。
主な部署としては、教務課(履修管理、成績管理)、学生課(学生支援、課外活動支援)、入試課(入試運営)、就職課(キャリア支援)、総務課(庶務、人事)、財務課(会計、予算)、施設課(施設管理)、国際課(留学支援)などがあります。
配属は大学側が決めるため、希望通りにならないこともあります。
副業はできますか?
大学によって異なります。
国公立大学は公務員に準じるため、基本的に副業は禁止です。私立大学は、大学の規定によりますが、多くの大学で副業は制限されています。
ただし、近年は副業を認める大学も増えてきているため、事前に確認することをおすすめします。
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